36頁の小冊子ですが、9頁にわたるシャープのテクストと、参加作家たちのプロフィールと作品写真が見開きで紹介されています。デュシャン、マクルーハン、イヴ・クラインなどに言及しつつ、彫刻が固定的な実体を失い空間的に拡張していく時代であることを Air という素材の観点から論じています。注目すべきは、ロバート・モリスやアンディー・ウォーホルらに混じって、日本の具体の作家である金山明が含まれていることです。このことに触れた日本の研究者の論をいまだに見たことがないので、おそらく気づかれていないのではないかと思いますが(間違っていたらごめんなさい)、その意味でも貴重なカタログです。
Imabitoさま専用
1968年にウィロビー・シャープ (Willoughby Sharp)のキュレーションで開催された歴史的なグループ展(フィラデルフィア、シンシナティ、ペオリアを巡回)のカタログです。縦開き造本です。
36頁の小冊子ですが、9頁にわたるシャープのテクストと、参加作家たちのプロフィールと作品写真が見開きで紹介されています。デュシャン、マクルーハン、イヴ・クラインなどに言及しつつ、彫刻が固定的な実体を失い空間的に拡張していく時代であることを Air という素材の観点から論じています。注目すべきは、ロバート・モリスやアンディー・ウォーホルらに混じって、日本の具体の作家である金山明が含まれていることです。このことに触れた日本の研究者の論をいまだに見たことがないので、おそらく気づかれていないのではないかと思いますが(間違っていたらごめんなさい)、その意味でも貴重なカタログです。
経年によるスレやシミはそれなりにありますが、全体としては、いいコンディションで保たれています。コレクターズ・アイテムというよりは、美術館の図書館にはあってほしい一冊です。60年代後半の「彫刻の拡張」という問題などに関心のある方には、大変刺激的なカタログかと。美術館の図書館にはあってほしい一冊です。ちなみに表紙で使われているのは、ハンス・ハーケの「スカイライン」(67年)という作品の写真です。
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